解決事例

裁判により夫婦で200万円以上の補償を得た夫(自営業)の事例

執筆者
弁護士 鈴木啓太

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会

保有資格 / 弁護士


※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。
なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

ご相談者Nさん
(福岡県糸島市)


受傷部位外傷性頸部症候群、腰部挫傷
ご依頼後取得した金額
和解額95万円

内訳

損害項目 保険会社提示額 弁護士介入後
治療費 事故後4か月まで 事故後約6か月半まで
傷害慰謝料 75万円 89万円(裁判基準 赤本別表Ⅱ 6か月)
遅延損害金 なし 約5万円
結果 75万円 和解額95万円

 

状況

Nさんは、奥さんと自動車でドライブに出かけていた際、渋滞待ちで停止していたところに後続車に追突される事故に遭いました。

Nさんはこの事故で、外傷性頸部症候群、腰部挫傷のけがをしました。

Nさんは当初整形外科で通院を継続し、その後は整形外科と整骨院を併院して通院を続けました。

事故から3か月ほど経過したところで、相手方保険会社より電話があり、「来月いっぱいをめどに治療費の対応を終了させてもらいたい。」と言われました。

Nさんはこうした保険会社の対応に納得がいかなかったため、弁護士に相談に来られました。

 

弁護士の関わり

解説図依頼を受けた段階では、いまだ治療中の状態であり、Nさん自身も事故当初に比べると症状に改善は見られるものの通院の継続を希望していたため、保険会社に連絡をし、打ち切りの理由を尋ねました。

すると、保険会社は「事故から3か月以上経過したからそろそろ」と特に具体的な理由はない状態で、主治医にNさんの状況につき、医療照会もしていないことがわかりました。

そのため、事故の態様とNさんの残存する症状からすれば打ち切りは不適切であることを伝え、治療を継続しました。

最終的に、Nさんは約6か月半で症状が緩和されたとして治療を終了しました。

その間の治療費は相手方保険会社に支払ってもらいました。

治療終了後に、保険会社と慰謝料の点で交渉を行いましたが、保険会社は「示談なので裁判基準の8割までしか出せない」という回答に終始したので、Nさんと協議の上、奥さんの件もあわせて訴訟を提起しました。

裁判では、相手方弁護士は、相手方保険会社が打ち切りの声をかけた4か月までの治療以降はNさんにとって効果的な治療とはいえないとして、慰謝料の減額を主張していました。

しかしながら、診断書上、症状があるとされており、それが軽減している旨の記載もあることを指摘し、相手方の主張に反論していきました。

裁判から半年ほどで裁判所から奥さんの件とともに和解案が示され、Nさんは通院6か月の治療を前提とした裁判基準での慰謝料と弁護士費用や遅延損害金を加味した95万円で解決に至りました。

奥さんは120万円の和解金を受け取り、夫婦で200万円以上の補償を受けることになりました。

奥さんの解決事例については、こちらをご覧ください。

 

補足

今回のNさんの事例のように、治療の途中で保険会社が連絡をしてきて、「そろそろでは。」などと治療の中止を主張してくることが多くあります。

しかしながら、症状固定時期を決めるのは保険会社ではありません。

症状固定は、医学的判断になるので、主治医の意見が尊重されますし、裁判になった場合には、裁判官が決めることになります。

本件では、弁護士が保険会社に治療の必要性を説明することで、治療の打ち切りはされずに、約6ヶ月半治療を継続することができました。

もっとも、本件では、慰謝料について、示談交渉で合意することができず、裁判になりました。

裁判になった場合、相手方にも弁護士がつき、示談交渉では争いになっていなかった部分も争われる可能性があります。

本件でも、示談交渉段階では争いになっていなかった治療期間も争点となりました。

裁判をするにあたっては、示談交渉の段階では争点になっていない部分についても、裁判になった場合の見通しを考えておかなければならないのです。

本件では、治療期間について、事故の規模や治療経過からして、裁判になって相手方弁護士に争われたとしても、Nさんの言い分が認められる可能性が高い見込みでした。

結果的に見ても、裁判所はNさんの言い分を認め、全ての治療費を認めてくれています。

このように、症状固定の判断や、裁判をすべきかどうかの判断は高度に専門的な知識と経験が必要となりますので、交通事故に遭った場合には、まず弁護士に相談することをお勧めします。

症状固定について、詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

   
執筆者
弁護士 鈴木啓太

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会

保有資格 / 弁護士

専門領域 / 個人分野:交通事故を中心とした人身障害事件 法人分野:労働問題  

実績紹介 / 交通事故の相談件数年間300件超え(2019年)を誇るデイライト法律事務所のパートナー弁護士。交通事故分野において、他士業や整骨院、一般市民向けのセミナー講師も務めた。


なぜ交通事故は弁護士に依頼すべきなのか?

お問い合わせ Web予約