解決事例

半月板損傷で12級に認定され裁判基準以上の賠償で解決した事例

執筆者
弁護士 鈴木啓太

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会

保有資格 / 弁護士




※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。
なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

ご相談者Tさん
(福岡県糸島市)


受傷部位左膝内側半月板断裂、左上腕骨骨頭骨折、頸部捻挫、腰部捻挫など
等級12級13号
ご依頼後取得した金額
約1220万円

内訳

損害項目 裁判基準 弁護士によるサポート結果
傷害慰謝料 約174万円 約1220万円
後遺障害逸失利益 259万円(喪失率14%、喪失期間10年)
後遺障害慰謝料 290万円
休業損害 304万円(事故日から症状固定時の全期間)
結果 約1027万円 合計 約1220万円

 

状況

Tさんは、大型貨物トラックで走行していたところ、反対車線を走行していた中型貨物トラックが突然センターラインを大幅にはみ出し、逆走してきたため避けることができず、正面衝突するという交通事故に遭いました。

この事故により、Tさんは、左膝内側半月板断裂、左上腕骨骨頭骨折、腰部捻挫などの重傷を負い、緊急搬送され入院することとなりました。

数日間の入院を経て、関節鏡視下半月板切除術を実施することとなりました。

その後、病院にてリハビリや投薬治療を実施されました。

Tさんは、治療を進めて行く中で、後遺症が残ってしまうのではないかと不安になり、今後の補償などについて疑問点が生じたことから、当事務所に相談に来られました。

 

 

弁護士の関わり

Tさんは、事故後1ヶ月経過した頃に相談に来られたのですが、当時はまだ就労できる状態ではなく休業損害の補償などについて不安を抱えられていました。

そこで、弁護士は、交通事故事件の解決までの流れを説明した上で、保険会社と休業損害の交渉を進めました。

弁護士が、治療期間中において、適宜、Tさんの病状や休業の必要性の説明をした結果、事故日から症状固定時まで全期間にわたり休業損害を獲得することができました。

症状固定についてはこちらをご覧ください。

その後、Tさんは、1年3ヶ月間にわたり治療を継続しましたが、左膝や腰などの疼痛は消失せず、一進一退の状態であったため、症状固定として後遺障害の申請をすることになりました。

弁護士は、後遺障害診断書作成にあたって、診断書や診療報酬明細を取り寄せた上で、医師が作成した後遺障害診断書をチェックし、一部修正を依頼するなどして資料を揃え、後遺障害の申請を行いました。

結果は、左膝痛の症状について12級13号、右膝痛・頸部痛・腰部痛の3点については14級9号が認められ、併合12級の認定を受けることができました。

弁護士は、これらの結果を前提に裁判基準(裁判をした場合の水準で最も高い水準)で損害額の算定を行い、保険会社に対して請求をかけました。

まず、保険会社は過失割合について争ってきました。

そこで、弁護士は、事前に取得していた実況見分調書(警察官が事故の状況を記録した資料)を保険会社に示し、本件事故が加害者のセンターラインオーバーが原因で発生した事故であり、Tさんには何ら落ち度がなく、一切過失がないことを説明しました。

その結果、過失割合は10(相手方):0(Tさん)で合意することができました。

Tさんの交通事故が甚大な事故であったこともあり、保険会社も慰謝料や逸失利益については、裁判基準に近い水準での提示をしてきました。

弁護士しかし、弁護士は、突然トラックが逆走してきて正面衝突するという事故の態様やTさんの負った傷害の程度などを鑑みると、裁判基準以上の賠償がなされるべきである考え、交渉にあたりました。

その結果、冒頭の表にあるように裁判基準以上の賠償金を獲得することができ、Tさんも十分に納得のいく結果であると喜んでいただけました

 

補足

半月板損傷について

半月板損傷治療本件事故のように正面衝突の場合、ダッシュボードなど膝を打ち付け膝の半月板を損傷することがあります。

半月板は、膝を安定させる機能がありますが、損傷すると膝を曲げる際などに引っかかり痛みが生じるなどの症状が生じます。

交通事故により半月板を損傷した場合、後遺障害としては、神経症状の後遺障害、可動域制限の後遺障害が残存する可能性があります。

神経症状の後遺障害

神経症状の後遺障害とは、事故により痛みや痺れの症状等が残る場合です。

等級としては14級9号と12級13号という等級があります。

14級9号

残存している神経症状の原因が事故であることを医学的に説明できる場合に認定されます。

実際の認定では、事故の規模・態様、画像所見の有無、治療内容、通院頻度、神経学的検査の結果などの諸事情を総合的に勘案して認定されることになります。

12級13号

残存している神経症状の原因が事故であることを医学的に説明できる場合では足りず、医学的に証明されなければ認定されません。

医学的に証明するには、レントゲンやC T 、M R Iなどで異常があることを示すことが必要となります。

本件では、Tさんは、半月板の関節鏡視下半月板切除術を実施するなど治療を行いましたが、完全には修復できず、画像上、異常な所見が残ってしまっていました。

こうした所見を踏まえて、Tさんの膝の痛みは、事故による半月板の損傷が原因であると医学的に証明できると判断され、12級13号が認定されました。

 

可動域制限の後遺障害

膝の半月板を損傷すると、関節の可動域が狭まることがあります。

こうした場合、可動域制限の程度に応じて後遺障害が認定されます

半月板損傷による可動域制限の程度に応じた後遺障害の等級

10級11号:健側(怪我をしていない側の膝関節)と比べ1/2以下に制限された場合

12級7号:健側(怪我をしていない側の膝関節)と比べ3/4以下に制限された場合

可動域制限の後遺障害についても、事故による負傷が原因で可動域制限が生じていることについて、医学的に証明できなければ認定されません。

半月板損傷による後遺障害の認定について、さらに詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

 

   
執筆者
弁護士 鈴木啓太

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会

保有資格 / 弁護士

専門領域 / 個人分野:交通事故を中心とした人身障害事件 法人分野:労働問題  

実績紹介 / 交通事故の相談件数年間300件超え(2019年)を誇るデイライト法律事務所のパートナー弁護士。交通事故分野において、他士業や整骨院、一般市民向けのセミナー講師も務めた。


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