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事故で死亡した場合の慰謝料はどのように算定されますか?


掲載日:2015年8月19日|最終更新日:2020年2月7日

慰謝料は、「目に見えない損害」であるため、その認定にあたっては、裁判官の裁量に委ねられています。

もっとも、裁判の公平性の観点から、判例によりある程度類型化されています

交通事故の慰謝料の種類には、以下の3つがあります。

  1. ① 死亡慰謝料
  2. ② 傷害慰謝料
  3. ③ 後遺障害慰謝料

今回は死亡慰謝料について詳しく説明します。

 

死亡慰謝料は誰に発生するか

149887そもそも死亡慰謝料とは、その名の通り、被害者が死亡した場合に発生する慰謝料のことです。

死亡慰謝料は、一次的には死亡した被害者本人に発生すると考えられています。

しかし、死亡した被害者は加害者に請求することはできませんから、その慰謝料請求権を相続人が相続し、相続人が加害者に請求することになります。

また、民法711条によれば、近親者にも固有の慰謝料請求権が発生すると考えられています。

民法711条に定められている近親者の範囲は、「被害者の父母、配偶者及び子」です。

もっとも、実質的に見てこれらの列挙されている者と同視できる者(例えば、事実上の親子、内縁配偶者、親代わりに面倒を見てきた兄弟姉妹など)にも固有の慰謝料請求権が発生すると考えられています。

 

 

死亡慰謝料の目安の金額

裁判基準による死亡慰謝料の具体的な金額の目安は下表のとおりです。

一家の支柱 2800万円
母親、配偶者 2500万円
その他 2000万円~2500万円

 

一家の支柱」とは、性別を問わず一家の生計を経済的に支える立場の者のことをいいます。

一家の支柱が亡くなった場合には、遺族が経済的支柱を失ってしまうことや、経済的に独立していない家族を残して他界することの被害者の精神的苦痛が大きいことから、金額が大きくなっています。

母親、配偶者」とは、例えば専業主婦の妻が交通事故によってお亡くなりになった場合です。

「母親、配偶者」が、「その他」の者より慰謝料が高くなっているのは、一家の生計を経済的に支える立場にはないが、一家の支柱と並ぶ重要な地位を占めていると考えられているからです。

その他」とは、独身の男女、子供、幼児等です。

なお、この金額は、交通事故によって死亡した被害者本人だけでなく、近親者の自身の慰謝料も合わせた金額となっています。

もっとも、上記の金額は、あくまで目安であり、個々の事案により金額は増減することがあります。

 

 

死亡慰謝料の増額要素

賠償金例えば、事故による死亡慰謝料には、遺族の扶養的要素も含まれていると考え、被扶養者が多数の場合には、さらに増額するよう主張することが考えられます。

また、加害者側の事情によっても増額される場合があります。

こういった増額事由は、傷害慰謝料や後遺症慰謝料でも同様のことがいえます。

もっとも、事故後に被害者に対して謝罪や見舞いに行かなかった、あるいは、損害賠償対応を保険会社任せにしていたといった消極的態度に留まる場合には、増額事由として認められづらいでしょう。

 

 

死亡慰謝料が増額された裁判例

判例 東京地判H15.3.27

加害者の運転手が、飲酒により相当程度酩酊した状態で高速道路を逆走するという危険な運転行為の結果、正面衝突して一家の支柱である被害者が死亡した事案で、合計 3600万円の死亡慰謝料が認められました。


判例 京都地判H27.3.9

加害車両に最大積載量の3.4倍を超える積荷が載せられていた上、最大積載量を偽るステッカーを貼るなど過積載の態様も悪質であったという事案で、死亡した単身者(男・19歳・大学生)につき、合計 2800万円の死亡慰謝料が認められました。

慰謝料請求にあたっては、上記のような増額事由をしっかり主張していく必要がありますから、法律の専門家である弁護士に相談することお勧めします。

デイライト法律事務所では、交通事故に強い弁護士が対応させていただきます。

慰謝料について、詳しくはこちらのページもご覧ください。

 

 

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