よくある相談Q&A

高速道路上で停車中に追突された場合の過失割合は?

執筆者
弁護士 鈴木啓太

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会

保有資格 / 弁護士


高速道路での追突事故の基本過失割合は、追突車 60:被追突車 40です。

高速道路は、自動車の安全かつ円滑な走行をするための道路であるため、最低速度を維持する義務があり、駐停車は原則禁止されています。

よって、停車中の車にも過失があります。

以下で詳しく解説します。

 

事故概要

以下の相談事例をご覧ください。

過失割合についての質問です。

高速道路を走行中、突然車が走行車線上で停まってしまったためレスキューを呼ぼうと車内で携帯電話をかけていたところ、後続の車に追突されケガをしました。

追突事故ですが、私にも過失があるのでしょうか。

過失割合について教えてください。

追突事故の基本過失は、一般道路と高速道路で変わります。

まず、一般道路の基本過失からみていきましょう。

 

 

一般道路での追突事故の過失

一般道路での追突事故の基本過失

追突車 10:被追突車  0
 

被追突車の過失

一般道路で故障し自動車が動かなくなった場合、速やかに路肩など道路左端へ車両を移動させるべきですが、不可能な場合もあるので、先行車である被追突車に過失があるとはいえません。

追突車の過失

一方、後続の追突車は停車している先行車の発見が遅れた前方不注視や、ハンドル操作やブレーキ操作の誤りが追突の原因といえるので、追突車の過失は10となります。

 

 

高速道路での追突事故の過失

高速道路での追突事故の基本過失

追突車 60:被追突車  40
 

高速道路の目的

一般道路での追突事故では被追突車の基本過失は0でしたが、高速道路では被追突車にも基本過失があります。

これはどうことなのでしょうか?

それは、高速道路は自動車の安全かつ円滑な走行をするための道路であるからです。

よって、最低速度を維持する義務があり(道路交通法75条の4)、駐停車は原則禁止されています(道路交通法75条の8第1項本文)。

被追突車の過失

高速道路においては駐停車は原則禁止されているため、たとえガス欠や整備不良などの故障の理由により駐停車する場合は「十分な幅員がある路肩又は路側帯」(道路交通法75条の8第1項本文)に駐停車することになります。

本線上に車両が駐停車した場合には、一般道路よりも事故の発生の危険を高めたとして被追突車の運転手に過失があると評価できます。

追突車の過失

後続車は前方をよく注意していれば、駐停車している自動車発見し、適切な回避措置をとることができ、先行車との追突を回避できたことから過失があると言えます。

基本過失の修正要素を紹介しましょう。

1.視認不良 追突車より-10
2.被追突車追越車線停止 追突車より-10
3.被追突車による車道閉塞 追突車より-10
4.追突車の著しい過失・重過失 追突車より-10 ~ -20
5.追突車の速度違反 追突車へ+10 ~ 20
6.被追突車の退避不能かつ停止表示機材設置等 追突車へ+ 20
7.追突車の著しい過失・重過失 追突車へ+10 ~ 20

 

なお、著しい過失とは「携帯電話の使用、酒気帯び運転など」、重過失は「居眠り、酒酔い、過労運転など」のことです。

提示された過失割合に納得いかないときには、交通事故に強い弁護士に相談することをお勧めします。

 

 

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過失割合
   
執筆者
弁護士 鈴木啓太

弁護士法人デイライト法律事務所 パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会

保有資格 / 弁護士

専門領域 / 個人分野:交通事故を中心とした人身障害事件 法人分野:労働問題  

実績紹介 / 交通事故の相談件数年間300件超え(2019年)を誇るデイライト法律事務所のパートナー弁護士。交通事故分野において、他士業や整骨院、一般市民向けのセミナー講師も務めた。



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