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交通事故の被害者は刑事裁判に参加できる?【弁護士が解説】


掲載日:2019年10月23日|最終更新日:2019年10月23日

被害者参加制度を利用して、加害者の刑事裁判に参加することができます。

被害者参加制度とは

交通事故の被害者やその遺族は、加害者に対して民事上の損害賠償請求をすることができます。

民事訴訟の場合には、被害者や遺族は、裁判の当事者として裁判に関与することができます。

他方で、加害者を罰するか否かを審理する刑事裁判では、従前においては、裁判の当事者として関与することはできませんでした。

しかし、2008年12月から開始された被害者参加制度により、一定の重大事件については、事件の当事者として加害者への質問や量刑に対する意見などを述べる機会が与えられるようになったのです。

2012年以降においては、毎年1000件以上、被害者参加制度が利用されています。

 

 

被害者参加制度の対象者

被害者参加制度を利用できるのは被害者だけでなく、被害者と一定の関係にある人も参加できます。

具体的には以下のとおりです。

【被害者参加制度】対象者
  1. 被害者
  2. 被害者が死亡した場合や心身に重大な障害を負った場合、その配偶者、直系親族、兄弟姉妹
  3. 被害者の法定代理人
  4. 被害者や遺族などから委任を受けた弁護士

 

 

交通事故で被害者参加制度が利用できる罪

被害者参加制度で関与できるのは、あくまで加害者が起訴された場合です。

もし、加害者が不起訴(刑事裁判で裁かれない)になった場合には、利用することができません。

交通事故で、被害者参加制度が利用できるのは、以下のいずれかの罪で加害者が起訴された場合です。

  1.  危険運転致死傷罪
  2.  自動車運転過失致死傷罪
  3.  業務上下過失致死傷罪

 

 

被害者参加制度の利用方法

裁判所被害者参加制度を利用するには、加害者が起訴された後に、検察官に対して参加の申出を行い、裁判所に許可をもらう必要があります。

裁判所は、加害者やその弁護人の意見を踏まえ、犯罪の性質や加害者との関係、その他の事情を考慮して、刑事裁判への参加を許可するかどうかを判断します。

裁判所が許可した場合には、「被害者参加人」として刑事裁判に参加することができます。

加害者が起訴されたかどうかは、被害者等通知制度を利用して知ることができます。

担当の検察官あるいは検察事務官に事件の処分結果(起訴あるいは不起訴など)について、通知するよう依頼しておくことで、処分結果が出た場合に連絡をしてもらえます。

 

 

被害者参加人としてできること

被害者参加人として参加する場合、以下のようなことができます。

裁判に出席して、被害者参加人として着席できます。

法廷では、検察官の隣に座ることができます。

検察官の訴訟活動について意見を述べたり、説明を求めることができます。
証人が情状について証言したとき、その証明力を争うために尋問することができます。

情状とは、裁判官がどの程度の刑罰にするか検討するにあたって考慮される事情です。
証明力とは、証人が述べた証言のもつ説得力のことです。
ここで質問できるのは、情状に関する質問に限られます。

加害者への質問ができます。

犯罪事実についてや情状に関する事柄について質問することができます。

事実関係や法律の適用について意見を述べることができます。

 

 

まとめ

弁護士鈴木啓太交通事故に遭って心身ともに傷つけられた場合に、加害者の処罰がどのような過程を経て決定するのか気になる被害者の方は数多くいると思います。

被害者参加制度を利用すれば、上記したように加害者の刑事裁判に関わることができ、どのような審理過程で加害者の刑罰が決定されるのかを見ることができます。

ただし、被害者参加制度を利用することは、諸手続きを踏まなければなりませんし、検察官との打合せ等も必要になってきます。

こうした手続きに不安がある場合には、弁護士に依頼して被害者参加制度を利用する方が安心できるかと思います。

被害者参加制度について、詳しく知りたい方はお気軽に弊所までご相談ください。

ご相談の流れについてはこちらをご覧ください。

 

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